<side 李由>
『どこに向かっているのですか?』
「取り敢えず…小屋にでも行きましょう。寝着ですが寒くありませんか??」
『巧哉様が温かいので大丈夫でございます』
ぎゅっと巧哉様の腕に抱き付くとふわりと笑い頬を少し赤く染める巧哉様を見て幸せを感じる。
身分も何も今は関係ない…
城を出たのだ、
私が巧哉様の腕に抱き付こうとも「はしたない」などと咎める人はいない。
―――自由だ
なのに…
何故
「何処へ行くのだ、李由?」
私を空に放してくれないのだ――…‥?
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