バタバタと長廊下を走る音でふと、目が覚めた… いつの間にか泣き疲れて眠っていたようで瞼が重い 布団から出よう、と思ったその瞬間―― 鋭い殺気と張りつめた緊張が身体を掛け抜いた ゆっくりともう一度横になると…障子を開ける気配がする 刀がカチャリ、と鳴る――― 私は死ぬのか そう思うや、いなや… 唇に柔らかさと温もりを感じた。