『外の世界の人々……国民は結婚も自由なのでありますか?』

少し頼りなさ気な声が出てしまった、と後悔した。しかし、巧哉様は気にしてはいない様子で
「結婚ですか…」
と少し考えるように呟く。

「全てが全て慕う者同士で契りを交わすか、というと…そうではございません。やはり名の上がる武士の家に産まれれば政略結婚は充分にあります」

巧哉様の話を聞いて私は心底驚いた。私が切望する外の世界とゆうのは自由が溢れているとばかり思っていたのに……自由を縛るものが存在すのか、とゆうことに


「しかし…基本的には結婚も恋も自由です」

『やはり外の世界は、ここより自由で溢れてているのですね』

「そんなことはございません…姫様にも自由は沢山ありますよ」

『え?』