「ねえ、これ見てー!可愛いでしょ?」
レナさんの手には一つの真っ赤なハンドバックがあった。何か、有名ブランドの名前がバックに見えるけど…。
「可愛いですね…。でも、高そう…」
それを聞き、伊織さんがゆっくりと立ち上がる。
「お前…まさかそれ…報酬で…?」
バックを指差す手が震える伊織さん。そしてレナさんは、
「うん」
「あっさり認めるな!あれは生活費だぞ!」
「報酬全部をこれに使った訳じゃないわよ」