本当に毎日が幸せで
時間が過ぎるのは日々早くなり、
佑くんと出会った季節・冬がやってきた。


「イブは俺ん家でパーティーしようなっ!」と
子供のようにハシャぐ佑くんの姿。

「あたしはケーキ作る!」と、あたしもイブの日が待ち遠しかった。



12月24日。

この日はお互い前々からバイトは休みを入れ、

昼から会うことになっていた。

あたしは佑くんの家に向かうため、
徒歩15分の距離をゆっくり歩く。
何故なら手には朝から頑張って焼いたケーキを持っているから。


佑くんの家に着き、あたしは下で待っていた。

でもなかなか佑くんが来ないため、佑くん家のインターホンを押した。


佑くんが出てこない……


もしかしたら何か買いに行ったのかな?
でもそれなら佑くんは連絡してくるはず……

佑くん……
何かあったのかな…と
不安になり急いで携帯に電話した。


「…………はいっ」


電話に出たのは佑くんではなく、
聞いたことのないオバさんの声。

「あの……
佑飛くんは……?」と
あたしが聞くと、

「もしかして
理都ちゃん……?」

電話に出たのは佑くんのお母さんだった。

「はい…。
今日佑飛くんと会う約束をしてて…
でも家に佑飛くんがいなくて…
それで電話したんですけど………。」

このあと佑くんのお母さんが何を言ったのか
あたしはハッキリ覚えていない。

ただ必死に……
胸が張り裂けそうになりながら……
あたしは1人、○○病院に向かっていた。