「チトセ」

見上げる私に

貴方は願う。

「俺の傍に居て」

『僕の傍に居て』

ひさぎの声と

少年の声が

重なる。

「今夜、俺だけのものに
 なってよ
 大切にするから」

この世のものとは
思えないほどに
美しい貴方に

願われる私。

答えはひとつ

無理だよ・・・

それだけはどうしても

できない。