貴方の中に

潜む少年

ひさぎ、貴方は

何に脅えているの?

何に震えているの?

私の傷を、貴方に
曝け出せない限り
貴方を、救えない。

欠如している・・・

繋いでいた手が放れ
私は、バスを降りた。

そして貴方に手を振る。

貴方は照れくさそうに
胸元で二度、手を
振り替えしてくれた。