繋いだ手・・・

「家の前まで送るよ」

私は、首を左右に振る。

何も言わない私。

そんな私の瞳が知らず
知らずのうちに
貴方の金色の髪を
見つめていたのだろう。

貴方は何となく私の思い
に気がついたようで
綺麗な金髪に指を通し
見つめた。

「この髪じゃ
 おばあちゃん
 驚くよな・・・」

「ごめんなさい
 ・・・・・・
 今日はありがとう」

「ああ、気をつけて
 帰れよ、じゃあな」

私は、その場に
立ち尽くし、歩いて行く
貴方の後姿を見送る。