ひさぎ、貴方は
傷つき震える私を
その胸にそっと
優しく抱き寄せた。

貴方の低い声は囁く。

「何も言わなくていい
 話せる時がきたら
 いつでも聞いてやる」

「ありがとう
 ヒサギ」

「ほらっ、もう泣くな」

私は、手の甲で涙を拭う

「お前にどんな過去が
 あっても
 俺が守ってやるさ」

『どんな事があっても
 俺が二人を守る』

どうして、先輩の事
なんて思い出すの?