私の心は誰かに助けを
求めているのに
私は気づいていないふり
を、ずっと続ける。

無気力な私にも朝の光は
降り注ぐ。

玄関で靴を履く私。

「おばあちゃん
 行ってくるね」

「チトセ、待ちなさい
 お弁当」

慌てて、お弁当を
玄関先まで持ってくる
のは、母方の祖母。

「パン買うからいいのに
 腰痛酷いんでしょう?
 あんまり無理しないで
 寝てた方がいいよ」

「大丈夫だよ
 それより学校が
 終わったら
 真っ直ぐ帰って
 来るんだよ」

心配そうに私を見つめる
祖母。
父や母よりも私の事を
心配してくれる。