停留所を後にした
バスが遠くに見える。

微笑みながら、なぎは
私に言う。

「チトセ、今
 私の存在
 忘れてたよね?」

「ごめん」

照れくさくて
なぎの顔が見れない。

『貴方が好きなのか
 分からない』

「チトセ、教えてあげる
 貴女は、ヒサ兄の事が
 好きだよ
 周りが見えなく
 なるほどにね」

「そうなのかなぁ?」

「まだ、言ってるよ
 ナギ、お前
 こいつとダチなら
 ちゃんと見張っててよ
 違う男にふらふら
 付いていきそうで」

「付いていったり
 しないよ
 貴方だから・・・」

貴方だから・・・
私は、付いて行った。