「なんだぁ、ヒサ兄の
 知り合いだったんだね
 だったら
 もっと早くに
 話せば良かったぁ
 ・・・・・・
 もしかして、彼女?」

私は、食べようとした
たこさんウインナーを
落としそうになる。

祖母のお弁当は古風
なおかずが多いのに
ウインナーだけは
いつも、たこさんだ
・・・

彼女の質問に
肯定も否定もしないで
悩む私。

「その顔は、付き合う事
 迷ってるの?
 迷ってるなら、断然
 付き合った方がいいよ
 ヒサ兄は、すご~く
 優しいよ
 チトセちゃんが
 兄の彼女なら
 私、嬉しいなぁ」

「チトセで、いいよ」

「じゃあ、私もナギ
 って呼んで」

二人は微笑み合う。