「キリヤさん
 お兄さんいる?」

「はい、やっぱり
 そう見えますよね?
 私、こんな感じで
 よく聞かれるんです
 お兄さんがいるでしょ
 って・・・」

「ううん、違うの
 貴女のお兄さん
 多分、私、知ってる
 ・・・金色の髪」

「金色の髪・・・」

重なる言葉・・・

「そうです
 髪が金色なら
 間違いなく
 兄のヒサギです」

ひさぎ・・・彼の妹。

どうりで
可愛いはずだ。

こんな美男美女の
子供を持つ親御さん
って、どんな気分
なんだろう?

親の気分になって
考えてしまう
私って
いったい・・・

彼女は、さっきよりも
親しみを込めて微笑む