教室の一番後ろの窓際
いつもの特等席で
窓の外を流れる雲を
見つめながら祖母の
作ってくれたお弁当を
食べる。

あ~、また
ひじきだぁ
ひじきに、お豆は苦手。

「浅羽さん?」

私の名を呼ぶ、可愛い声

見上げた私の瞳に
天使のように可愛い
女子の姿が映る。

彼女はお弁当を持って
立っていた。

「何?」

「あの・・・
 一緒に食べても
 いいかなぁ?」

彼女の緊張が、私にも
伝わってくる。

「うん、いいよ」

「ありがとう」

私の隣の席に座る
彼女を見つめて
何やらこそこそと話す
クラスの中心的存在
グループの子達。

そのリーダー格の子は
私と目があった途端
サッと逸らした。