『残酷な人・・・』

それでも

あなたの傍にいたい

あなたの傍にいたいの・・・

降る雨は、貴方を私を濡らす。

雨足は、次第に激しくなり
お互いの体は、びしょ濡れ

だけど、私達は、今この時
抱き合うことをやめない。

二人に起きた全ての出来事が
この雨によって

きれいに洗い流されればいい。

きれいに・・・

「雨

　止みそうにないね？」

「ああ、そうだな
　
　冷たいな」

「うん
　これから、どうする？」

「とりあえず、どこか入ろ
　
　ほらっ」

ひさぎは私にヘルメットを
差し出した。