これだけ話して
聞かせても
まだ白を切る私を
貴方は、強く抱きしめて
耳元で囁いた。

「お前みたいな女
 初めてだよ」

貴方は、私を見つめる。

じーっと見つめる視線に
私は見惚れていた。

貴方の唇が
私の唇に近づく。

私は、魔法に掛かった
ように動けない。

触れる唇・・・

優しいキスに
一粒の涙が流れた。

苦しいのは

どうして?

『恋も愛も・・・
 そんなものいらない』

いらないはず・・・