ひさぎ・・・

貴方は今、どこにいるの?

私達は、学校へ向かうことなく
バス停のベンチに座る。

二人きり・・・

私はただ黙って、なぎが涙声で
話す言葉を聞いていた

「私って本当、バカ・・・
 
 自分の事ばっかりでヒサ兄の
 気持ちなんて、考えてあげら
 れなくて・・・
 
 差し伸べられた手を
 どうしても振りほどくこと
 できなくて・・・

 ずるずると・・・

 今までも、ずっと、そう
  
 別に、その人の事なんて
 私、好きじゃないの

 ただ、こんな私の事を好きだと
 言ってくれる、愛してくれる
 その人の手を放したくない
 だけ

 その相手は、どこの誰だって
 いい・・・

 愛をくれるなら・・・
 
 触れ合って、この冷めた私の
 心を温めてくれるなら

 誰でもいい」