ついさっき別れたばかりなのに
貴方に、もう会いたいよ。

会いたくて堪らない。

『今夜だけでいい

 一緒に過ごそう』

今すぐ、走って行けば
貴方に辿り着く。

私のドアを、叩く音。

「チトセ、おばあちゃんよ
 お父さんとお母さんには
 今、帰ってもらったわ

 扉あけてちょうだい?」

鍵を開ける音・・・

「あらあら
 青くなってる
 早く冷やしましょう」

タオルに包んだ保冷剤を
父に打たれた頬にあてる。

「冷たい
 
 おばあちゃん
 ごめんね」