「ああ
 後でメールする」

「うん、待ってる
 バイク、気をつけてね」

「ああ」

ひさぎの後姿を見送って
いたいけど、お父さんの
事が気になる。

私は慌てて、家の中へ入る。

振り返る、ひさぎ・・・

閉まるドア・・・

貴方は、歩き出す。


バタン

その音と同時に

パチン

私の頬を打つ音が響いた。

「キャー」

私の髪を引っ張り、頭を叩き
何度も何度も、私の頬を打つ
父。

「お父さん、やめて
 痛い・・・」