もう少し、もう少しでいいよ

この手を繋いでいよう。

どんなにゆっくり歩いても
辿り着いてしまうゴール。

手を繋いだまま

見つめあう二人

「もう一度、触れたい」

辺りは、暗い・・・

二人は口づけを交わす。

離れた二人に聞こえる声。

「チトセ、お前なのか
 帰ったのか?」

その声は、父の声。

「お父さん
 どうして、ここにいるの?」

「そんな事よりも、チトセ
 お前は、そこで何してる
 その男は、誰だ?」

「・・・・・・」

突然の出来事、父の出現に
困惑している私。