彼女に譲ってもらった座席に
ひさぎと肩を並べて座る。

「いい席じゃん
 チトセ、よかったな」

「うん・・・」

「ジュース、ここでいい?」

「うん、ありがとう」

ひさぎの隣に居るのは、私
なのに、距離を感じるのは
なぜだろう?
 
ひさぎの微笑み

彼女の微笑み

ぐるぐる、私の頭の中を
駆け巡る。

「はあ」

つい、ついてしまった溜息。