悲しい・・・

外観が、とても素敵な一軒家

駐車場に停められた車から
降りる、男女。

車のドアを閉めようとした
助手席の女性は何かに気づく

「あらっ・・・」

彼女は手を伸ばし足元に落ちて
いた、小さなクマのマスコット
を手に取った。

「どうした?」

「確か、これは・・・
 
 私のは・・・」

彼女は、鞄から自分の携帯電話
を取り出して、マスコットが
ついている事を確認する。

「ついてる、やっぱり
 これは、ナギの人形だわ

 昨夜、携帯につけた
 はずなのに、どうして
 ここに?」

おかしな顔をする、女性。