「家の前まで送らせて」

「うん、ありがとう」

私は、その手を握り締めた。

一歩、また一歩・・・

時間をかけて、ゆっくりと
歩いても、家までの距離は
あっという間で・・・

もう到着

「もう、着いちゃった」

残念そうに、そう呟く私に
貴方は寂しい声で問う。

「チトセ、明日も逢える?」

うれしい・・・

明日は、土曜日
学校は、お休み

それなのに、貴方に
逢えるだなんて
とっても、嬉しいよ。