『私と同中だった人だよー。』

「1年なのに、もう練習に参加してるよ?」


『うん、木下 奏。元中の野球部エースだったんだよ。』


「木下くん‥か。すごいや」


本当の目的は
部活見学だったはずなのに、
私は木下くんばかり
見ていた。


先輩に負けない位の
声を出して

何個も何個もボールを
拾って、
嫌な顔はまったくしない。


校庭で活躍する彼を
私はひたすら目で追った。












部活見学の時間が
終わると、私はすぐに
入部届けを提出した。


思い浮かぶのは
さっきの彼、木下くん。



私はこの日 、
彼の姿を見た瞬間


どこが好きとか

どんな性格してるのかとか
どんな声をしてて、

どんな人なのか。とか


そうゆうのは全部
差し置いて


木下くんに一目惚れを
したんだ 。