そこにいたのは
あたしよりもはるかに小さな女の子だった。



くりくりした目に、透き通っているかのような肌。

ふわふわの髪の毛に折れそうな手足。



まさに人形のような女の子。



「ねーえー!聞いてる〜?」


その女の子が少し怒りながら言ってきた。



「あっごめんなさい。何ですか?」



「あなたってすっごい大きいよね!!身長いくつ?」


大きい…



いつかは言われる

わかっていても、心のどこかで傷付いてしまった。



「175㎝だけど……」



周りに聞こえないようにそっと耳打ちする。




「えーっ!175㎝!?
やばい!おっきいね!
羨ましい♪」




一瞬ぞろぞろ歩いていた集団が止まった……



それぐらい大きな声で彼女は叫んだのだ。



「ちょっ、そんな大きな声で………」


「あっごめんなさい♪
私興奮したらこうなっちゃうの。」





はあ?



ふざけんなー!!!


何が興奮しちゃっただよ!?




私は溢れ出る怒りを必死に抑えていた。