「ねェ彼女 俺達と遊び行かない??」
「…あの,私 急ぐんで…」
「いいじゃん!少しぐらい」

何処かの駅の1つ裏に入った路地で1人の少女が3人の男に囲まれていた。

どうしよう…。
こんな所で捕まっちゃうなんて私…ドジ!!
誰か助けにきてくれ…無いよね…。
こんな所で…


「ねェ行こうって」
「…ッ!!止めてください!!」

不意に腕を捕まれ声を上げる少女。

嫌!!怖い!誰かッ!助けて!!!



「邪魔っこいんだよソコ。退け」

凛々しい声と共に 男達の所に1人,誰かががやってきた。


誰か…来てくれた。
よく顔は見えないけど・・自分以外に人がいるだけで心強いよ!!

少女の顔は希望の色に染まっていた。
が,その色も一瞬にして吹き飛んだ。


やってきた誰かが,イキナリ男達をバッコバコにし始めたのだ。
おもしろい程,簡単に倒れる男達。
少女の顔には恐怖と恐怖と恐怖しかもう残っていない。



「だから,そこの彼女!!邪魔だっていってんの!!」

男達が皆倒れた後,誰かは少女に罵声を飛ばした。

「はッ!!はい!!」

飛び跳ねて道の脇に避ける。
その時,少女は気づいた。

アレ??この人…いや,どう見たって…女!?

少女の前を何事も無かったかのように通り過ぎていこうとしているのは 何処かしらの制服を着た,女だったのだ。
男達をボッコボコにしたぐらいだから,思いっきり男の人が助けてくれたと思っていた少女は驚きを隠せず,女を見ている。

「何??盗撮?金取るよ?」

鋭い目つきで見据えられて少女は一瞬固まってしまった。


この人…本当に,女の人???

疑問を抱いたまま少女は睨まれたまま,女のほうを向いていた。