中学校の卒業式。
みんなと離れるのが嫌だった…。
でも、どーしよーもなくて…。
まだ、みんなといたかった。
…小学校の卒業式を思い出した。
卒業してもみんなと一緒で…。
寂しいなんて思わなかった。
ただ…。
桑野くんと離れたのが寂しかった…。
また、うちは恋をした。
初恋の人と同じ名字の
桑野君に…。
♪~♪♪♪~
23時20分。
家に電話が鳴り響いた。
うちには、関係ないと思うから寝ようとしてた。
でも、その電話から始まった。
貴方との恋が…。
お母さんに受話器をもらうとすぐに電話に出た。
「・・・・・。」
無音・・・?
「もしも~し?」
なんで反応しないの?
「…もしもし。あのさ…。桑野拓弥って、わかる?」
・・・・男の子?
・・・うちは、なにか知っちゃったの!?
…どうしよ~!?
…その前に、男の子と話すの苦手だから、あんまり男の子と話さないのに…。
「わ、わかります。」
「敬語?もっとフレンドリーに話さん?」
うちの精一杯なのに…。
「はい。あ、うん!!」
「あのさ…。」
・・・沈黙?
どうすればいいの!?
「…ヤバい。緊張する…。ちょっと待ってな?」
「うん。」
「君の事…好きなんだ。」
「それじゃあ…。」
――――ガチャッ。
・・・・何?今の?
あれは、もしかしての…告白?
♪~♪♪~
音のする方に振り向くと、お兄ちゃんが携帯を向けていた。
「ムービー、撮ったけぇな♪」
「なっ!?削除してよ!!」
「嫌だね♪」
ここにいるのが恥ずかしくて、布団に逃げた。
そして、布団に入るとすぐに寝た。
いつもどうりに学校に行く。
ただそれだけなのに…。
胸が"どきどき"してしまう。
耳に残った声を思い出してしまう…。
(なんでうちなの~?)