慣れない電車に乗り、ようやく『横川総合病院』にたどり着いた。

そして産婦人科の病棟へと向かう。
でもすんなりと中には入れなかった。

具体的な計画があった訳じゃない…っていうか、むしろ無計画だった。

アレコレ考えているうちに時間はすでに深夜帯。終電はもう行ってしまっていた。

でも、深夜なら…この『イタズラ』を実行するには丁度いい時間かもしれないよね?

ここまで来たんだ…実行しなきゃ、あたしが救われない!

覚悟を決めて
それでも病棟に上手く潜り込んだ時までは良かった…








そして、あまり時間を置かずに
あたしは病院の看護師に見つかり案の定、問い詰められた。
…当たり前なんだけど。

そして───


『小西 琉嘉』

彼女との出会いが、この夢みたいな…子供が考えたような『イタズラ』を現実のものへと変えた。

それ以前に…彼女との出会いが、あたしを変えたのかもしれない。

初対面の彼女の印象は'しっかりした仕事の出来る女性'って感じだった。

あたしと違って美人だし同い年と聞いて、ますます幼い自分にガッカリしたの。




ねぇ、琉嘉

あたしは貴女と出会えて本当に良かったって思ってたんだ…