さすが芸能人!と言ったところだろうか?

毎月どれほど稼いでるのか知らないけど…一体どういう金銭感覚してんの?!

派手に動けばヤバい。お金は庶民並にしか使えないと思って私は慌てて彼女を止めた。

「そんなに必要ないの?生活できる?」

「それほど長期間じゃないでしょ。普通、二十万もあれば一ヶ月生活できるわよ!それと敷金礼金で…百万でも十分すぎるくらいよ」

私の話しを聞いてセリカはホッとしたのか笑顔を見せた。

「良かった!実を言うとね…あたし500万しか持ってないの」

「え?!何で?」

あれほど売れていた芸能人が!?

「うーん、ちょっとワケありで。そのうち教えるね」

「そう…」

ちょっと意外な感じ…セレブなのに?
金銭感覚は普通の人とズレてるのに、お金を持ってないなんて?

そんな事を考えながら私は腕時計をチラッと見た。

「あ!ヤバい…時間が経ちすぎたわね。戻らなきゃ」

「じゃ、あたしの携帯教えるね」

「分かった。時間ができたら詳しい事を連絡するわ」

私達は携帯の赤外線機能を使って携帯番号とメアドを交換した。

「貴女の名前…教えてくれる?」

「あぁそっか、私は琉嘉。小西琉嘉よ」