Side【小西 琉嘉】





「ぅん…っ…ん…」

「琉嘉…いいよ…そう…目線上げて」

そう指示されて、私は彼のモノを口にくわえながら彼の顔を見た。

いつもココで
物欲しそうに彼の顔を見るの。

私の目に入るのは
彼の気持ち良さそうな顔と



右手に持っているデジカメ。

彼はそのカメラで
この醜い行為を撮りながら

私を抱いていた。


私が今、彼にしている事を──彼以外の人にも見られている気がして

私の気持ちは昂るの。

だから、ますます興奮して
もっと彼をヨガらせる為に攻めた。

彼もまた
私のヨガり顔を撮る為に

左手を使ってくる。

やがて耐えられなくなった頃、彼はゴムを付けて私に挿入してきた。

「ぁっ…!正己…っ」

「琉嘉…どう…?」

「いい…っ!もっとして…ぇっ…」

カメラにも目線を向けて

私の全てをさらけ出す。

彼は
私の上で

動きながらもカメラの位置を気にしていた。

私を抱いている…と言うよりは、撮影に夢中だった。

いつも、そうなの。

それでも構わないし。だって愛してないんだから。

いつもの風景…
私達のスタジオは


毎回、病院の診察室だった────