わたしは、とりあえず。
伶央との少し離れている距離を縮めてみることにした。
すすすっ
「ん?どした?」
まぁ、伶央にももちろんバレるわけで。
「あ、いや、えっと…う~…ん。」
伶央は、嫌な顔などまったくせずわたしの顔をじっと見ている。
わたしは、ちらちらと伶央を見ながら思いきった。
「あっと…ちょっと伶央との距離が遠いかな…?と思って…あ、あは?」
わたしが、そういうと伶央は目をこれでもかというぐらい開いた。
数秒間。
伶央は、動かず瞬きもしないでわたしを凝視していた。
あぁぁ!!わたしの馬鹿ぁ!
あぁ!伶央が引いてる!
極限までわたしを引いてしまっているっ!
わたしは、急いで下を向いた。