「…………。」
優花の部屋の前。
この部屋には
優花がいる。
そう思うと
緊張して
一歩が踏み出せない。
ダメだな私。
駆け寄ってあげないとダメじゃん。
友達なんだから優花は。
私は思い切ってドアノブを回した。
え………?
開かない………?
「あ、優奈ちゃん。優花カギ閉めてるみたいなのよー。どうしたのかしらねー。」
私の横に優花のお母さんが現われて言った。
カギが閉まっている…
じゃあ私はどうしたら?
今何をするべき?
「優花!優花!」
私はドアをバンバン叩いた。
開けてくれるか分かんないけど
今はこうするしかない。
「………。」
部屋の中からの反応はなく沈黙が続いた。
「優花のお母さん。ドアごしでもいいから優花と大事な話がしたいの。だから…」
「分かったわ。私はリビングに居とけばいいわね?」
「ありがとう。」
そして優花のお母さんはリビングに歩いていった。
「優花!!ごめんね!!私最低だよね!!」
私はドアを叩きながら必死に訴えた。