「はあ…はあ…」



家に着くと、もう息切れ状態だった。



ベッドに寝転ぶと携帯に手を伸ばした。



「あ、電話だ」



携帯画面には「着信1件」と表示されていた。



確認してみると横山くんからだった。



どうやらさっきかかってきたばかりみたいだから走って教室を出ていった私を心配してくれたのかもしれない。



「プルルルルル…」



その時、携帯が鳴った。



横山くんだ。



「もしもし」



私はすぐに電話に出た。



「あ、優奈ちゃん?」



携帯から聞こえてくる声は好きな人の声。



「うん。」



「さっきはどしたの?いきなり走って帰っちゃってさ」



「ご…ごめん…」



「いいよ別に!それより俺土曜日さ部活で練習試合あるから見に来ない??」



土曜日って……明日だよね。



「ご…ごめん。用事あるから…。」



本当は見に行きたい。



けど優花とのことを早めにスッキリさせたい。