「俺が優奈ちゃんに片思いしてる時に優花が告白してきてさ、


優花は優奈ちゃんと仲いいから


優奈ちゃんに近づくのにちょうどいいからOKした★」



「え……」



信じられなかった。



好きでもないくせに



そんな理由でOKしたなんて。



私に近づくためって卑怯な考えだけど



それで私は横山くんのこと好きになって、今は両想いなんだよね……。



「俺ずる賢いだろ?」



「………。」



なんて答えればいいか分かんない。



‘そんなの優花が可哀相じゃん!!’って怒鳴る??


‘ずる賢いけど私のためにありがとう’って言ったほうがいい??


分かんない。



「うん」



結局こんなことしか言えなかった。



「私、用事思い出した!」



教室に居づらくなって気付けば嘘ついて教室飛び出してた。



がむしゃらに走りまくって


息が切れそうになっても止まることなく



ただ家に向かって走ってた。