二人を繋ぐ、張り巡らされた世界の糸

その中の赤く目立つ糸

そんな状態なのかもしれない。



何億人と言う中から

結ばれた二人の男

けど

彼らは純粋に愛し

本当の恋をする者たち。

相手が男であっても

その相手を愛するその姿は

普通と変わらない。


世間がその恋を

「ホモ」だと言うコトを分かっている。

子供は望まれない関係

ただ二人の愛が時間によって

育まれてゆく。

そんな関係

それでもいいと祐典は思う

和也もそれでいいと思う。

それを望んだのだから

一生を貫くためのパートナー。

それを選んだのは

祐典と和也だから。

誰がどう言おうとも

絶対に離れない

祐典は和也を連れ

駆け落ちをする覚悟さえある。

それは万が一の場合だ。

世間は理解しない。

男が男を愛するコトに。

女が女を愛するコトに。

祐典は戦う覚悟がある。

和也を守る覚悟がある。

その命を奪われることがあっても

祐典は覚悟があった。

それほど愛していた。

そんな強い思いがあるコトを

和也は知らなかった。

今の幸せを一人噛み締めていた。