「葉月!?原国高の前の倉庫に綾香いるって!!あかりに連絡して!!」

『まじ!?今近いから速攻行くから!ほら聡!はやく!!』

『いってえなあ…殴るなよ』

目的地まであと100メートル。
倉庫が見えてきた。

倉庫の前には…さっきみた黒い車。
「あれだあっ!!あの車!!和也、蓮!!早く!!」

「「了解っ!」」

2人は自転車で加速し、そのままガレージに突っ込んだ。


ガッシャーーン

「うわああぁぁぁぁ!!!!」
中から男の声がする。綾香が2人の男に押し倒されていた。

「綾香ああああああーっ!!!!!!!」

「るり…っ」

「ごめん…間に合わなかったっ…」
また涙が出てきた。

いつのまにか葉月、あかり、聡、裕次か到着し、蓮、和也、聡、裕次が男たちを殴り倒していた。

あたしは綾香に駆け寄る。

「綾香…ごめんっ…」

「るり…来てくれてありがとう…っ。でももうあたしっ...」

「綾香…」

綾香は...犯されたあとだった。

30分、気づくのが30分早ければ…
あたしは自分の能天気な性格をうらんだ。

ガムテープで男たちを縛り上げたあと、和也が無言で綾香に上着をかぶせてあげていた。

和也がおにいちゃんでよかったっ…。