「確か…」
あたしは、車が黒の大型車だったこと、スモークがかかっていたこと、男たちの制服が緑っぽかったこと、それと、さっき見たナンバーをみんなに話した。

「何人くらいだった??」
聡が口を開いた。

「えっと…5,6人だったかな…」

「とにかく、他の公園とか倉庫とか探してみよう。おい姉貴、ケータイかけてみた??」

「かけたけど出ない…でも電源はついてるっぽいよ」

「よし、じゃあ兄弟ごとで3つに分かれて探すぞ」

「じゃあ、葉月と俺はあっち探す」
聡が言った。

「うちと裕次はあっち!ほら裕次、のろのろしてるとおいてくよ!」

「ほら、るり行くぞ!」
放心状態のあたしは和也に引っ張られるようにして公園を出た。

とりあえずひとけのない路地、駐車場にさっきの車が止まっていないか確認し、手当たりしだい探した。

「…いねーな…制服着てるなら絶対近くにいるんだけどなあ…」

「もうちょっと頑張ろうよ…あ!」

あたしはコンビニから出てきた人影とはちあわせ。
その相手は…

「…相沢??」

連だった。

「…なにやってんの?」
目をそらしながら言われる。
気まずい…。今日ふられたばっかりなのに…

「…綾香を探してるの」

「本田?なんで?」

「変な男たちに連れて行かれちゃったの…」

「は!?まじかよ…本田が男といるとかありえねえな…。あ、あのさ…」

「ん?」

「俺も探していい?暇だし…つーかなんか気になるし」