「和也ああああああ!!!!!」
あたしは兄ちゃんを呼びながら階段を駆け下りた。

「うわっ…なんだよ!?」

「ちょっと来て!!!説明してる暇ない!!ごめんお母さん、公園行ってくるからご飯先食べて!!!」

「もう11時過ぎよ?大丈夫?」

「あかりと裕次と葉月と聡と…えっと…とにかくみんないるから平気!!!!」

「は?なんでそこに俺も行くの!?」

「いいから!!!!!!!早く!!!」

「気をつけるのよ~」

和也を引っ張るようにして外に出て、自転車に乗る。
「和也、早く!!ケータイもって来てる??」

「ん、ああ、持ってる持ってる!公園行くのか!?」

「うん!綾香が緊急事態なの!!急いで!!」
もう自分でなにを言ってるのかわからなくなってきた。

3分後…
公園に着くと、あかりと裕次と葉月と聡は来ていた。裕次はあかりの弟で、聡は葉月の弟。2人とも中2。

あたしは皆にさっきあったことを話した。

「…。」
沈黙が流れた。

「やばいね…。」
あかりが口を開く。

「とにかく、なるべく早く見つけないとな…その男たち緑の制服だったんだろ??車の大きさとかナンバー覚えてるか??」
聡が言う。

聡は学年トップの成績で、頼りになる。たしか彼女いたはず…
って今は関係ない。

「えっと…」
あたしは必死に記憶の糸をたどった。