「そろそろだよ」
綾香があたしに耳打ちする。
さっき綾香に蓮を呼び出してもらった。場所は…家庭科室。
騒ぐ葉月とあかりをおいて、あたしは3年3組を飛び出した。


家庭科室に近づくにつれて高まる緊張。
心臓口から飛び出そう…とか思ってたら家庭科室に到着。曇りガラスだから、中にいるかどうかはわからない。

(無理だったらどうしよう…)
あたしは泣きそうなのをこらえて家庭科室に入る。

ガラガラッ…
「おせーよ、相沢。話って何?」

「あ!いた!!!!!!!」
来てるかどうか心配だったあたしは思わず言ってしまった。後悔…

「は?お前が来いっていったんじゃねーか…デカ女」
案の定、連が睨む。やばい、機嫌悪くさせちゃった…もう言うしかない!!!!!!!!

「蓮!!」

「…何??」

「好き!!!!!!!!」

「…は??」
連は放心状態。いけるか!?


「えっと…ごめん」

???
ふられた?
こういうのって本とか漫画だとOKされるよね??
「俺…湯元が好き」



…はい?
今、なんて??

「湯元って…あかり??」

「…ん。」

漫画とは違う、最悪なカタチ。いざ失恋してみると、涙とか…ないない。むしろ…自分のこと笑ってやりたい感じ。

「そっか、ごめん!じゃあね!!」
って言って、一方的に家庭科室の外に出た。