「は・な・せ~!!」


私は、要と学校を出てから手を振りほどこうと必死だった。


「嫌だね。離したらお前逃げるし。」


「当たり前っちゃ!!」


要とそうこう話をしていると、目の前にどう見ても不良の男子が8人いた。


「平田 要だよな?」


不良男の1人が手をポキポキと鳴らしながら聞いてきた。


「そうだけど?」


要は面倒くさそうに、そう言うと不良男はニヤニヤと笑った。

「この間は、俺のダチが世話になったみてえだな。しかも、女連れかよ?」


不良男は私の方をチラッと見たかと思うと要に殴りかかった。