菫は、朱莉を探したが
どこにも彼女の姿は無く
困り果てていた。

それを見兼ねた、ヘルプの
女性が席を立つのと同時に

一人の男性が、その場所へ
近寄り私の手を取った。

見上げた菫は驚く、そこに
立っていたのは庵だった。

「お前、ここで何してる?」

庵は、すごい剣幕で怒って
いたが、私は、その手を
振り解いた。

「貴方には、関係ない」

庵は私の腕を強く引いて
店の外に連れ出した。

先代、幹部、従業員の皆が
庵の行動に驚いている。