ここから逃げたいっ・・・




でも逃げちゃだめっ・・・




怖い・・・




怖いッ・・・!















「なーに震えてんだよ」






突然、この場にそぐわない爽やかな声が聞こえた。

それと同時に背中が暖かくなる。


周りの人は私の後ろのほうを見て驚いている。





この声は・・・・





「りょ、涼太?!」



「ん?よっ!」


バッと振り返ると、涼太は笑って手をあげた。





「ど、どうしてここに…?」



「少しだけ入っていいって言われたから奏の様子を見に来た」



あまりにも、この部屋の空気とは反対の雰囲気で少し気が抜ける。



でも、まずは…