「遼く〜ん!」
小学生の正門で待ち合わせた、アタシの幼なじみの菊池川遼くんと、遼くんママが立っていた。
「桜風、遅いぞ。ほら、手。」
「ゴメンネ、遼ちゃん。」
アタシ達は、いつものように手をつないで、玄関口に向かった。ママ達そっちのけで。
「桜風。また、海と喧嘩しただろ。」
「なんで?」
「急いで食べた跡。」
そう言いながら、遼ちゃんは、アタシの口に手を伸ばした。
「ばれちゃった。」
アタシは、少し恥ずかしくなって、うつむいた。
あの時はまだ、気付かなかったよね。でも、正門にある桜の木が、風もないのに、ザワザワして…いたよね。
ねぇ、遼ちゃん。
覚えてる?
小学生の正門で待ち合わせた、アタシの幼なじみの菊池川遼くんと、遼くんママが立っていた。
「桜風、遅いぞ。ほら、手。」
「ゴメンネ、遼ちゃん。」
アタシ達は、いつものように手をつないで、玄関口に向かった。ママ達そっちのけで。
「桜風。また、海と喧嘩しただろ。」
「なんで?」
「急いで食べた跡。」
そう言いながら、遼ちゃんは、アタシの口に手を伸ばした。
「ばれちゃった。」
アタシは、少し恥ずかしくなって、うつむいた。
あの時はまだ、気付かなかったよね。でも、正門にある桜の木が、風もないのに、ザワザワして…いたよね。
ねぇ、遼ちゃん。
覚えてる?