早川君は1・2年どっちもクラス違うけど、幼稚園が同じらしい…
卒園アルバムに名前がある。
全然覚えてないけど…。
中2の3月上旬からかな…?
よく見かけるようになった。
別に今まで学校に来てなかったとかじゃなくて、むしろヤンチャなほうだから目立つ存在だったけど、
好きな人が先輩だから…
同級生の事をあまり気にしなかったのかもしれない。
休み時間になるたびに先輩の教室に遊びに行ってたから…。
でも、最近みんなの様子がちょっと少しかなり変。
「ハヤって優しいよなー!」
「ハヤっていい子やで!」
「ハヤ陸上部やねんて!一緒に見に行こ!」
いろんな人に早川君(ハヤ)の事を言われる。
何でかわからんから適当に受け流してたけど…。
でも、そんなん言われるようになったから少し早川君を目で追うことが多くなってきた。
だから、クラス替えの貼り紙でも早川君と同じクラスってわかって安心したんかも…。
早川君を目で追いつつも、私はずっと違うことを考えていた。
14歳の中学生なら誰にでもある感情。
好きな人に逢いたい…
ただそれだけを考えていた。
3月に卒業してからほとんど逢ってない。
好きな人が年上ってだけでこんなに苦しいとか思わんかった…。
でも、やっぱり先輩が好きやから…
同級生の男子を見ようと思ったことなんか無かった。
自分は完全に年上が好きやと思ってたから…。
でも人間て不思議…。
ほんの少しの時間でここまで感情が変わるんや…
こんなにも小さな感情のせいで自分の生活が全然違うように感じるんや…って…
180度までじゃないけど、90度人生が変わったように感じた。