島田先輩からの告白を断ってから気まずいまま毎日変わらぬまま進んでいる。

そしてあと一週間で夏休みだ。

それでも島田先輩からは毎晩メールが来ている。

うっとおしいとも、思わないし私が島田先輩にしてあげれる事はこれぐらいしかないから返事しようと思っている。

雪菜ちゃんの話を聞いてからはほんとうに落ち込んだ。

でも落ち込んだって仕方がない。

きっと努力すれば牧がいつか雪菜ちゃんを愛したみたいに私の事も愛してくれるはず。


そんなある日だった。

『莉子~
 ちょっと提案があるね んけど・・』

そういって寄ってきたのは彩と小池くん。

『本間はうちと正樹と牧 と莉子の四人で遊びに 行きたかったんやけど なあ・・

 全員クラブちゃうくて
 時間合わせるのも大変
 やと思うから夏休みう ちら二人で野球部の試 合見にいかへん?!』

これには私も大賛成だ。

夏休み会えなくて嫌だなあ・・と思ってへこんでいた私にとって夏休みも牧に会える絶好のチャンス


迷いもせず、

『行く!』

と答える私。

『ぢゃあ野球部の人に
 試合の日程聞かないと あかんなあ・・』

そういいながらも、

ニヤニヤと笑いながら、

私を見つめる彩と小池くん。

『そういえば牧に聞けばよくない?!』

小池くんの一言に私の

心臓がどきっとなった。

だってこないだ久しぶりに

話せたばかりで、

雪菜ちゃんの存在を知ったばかりだ。

でも牧と話せる事以上に

幸せなことはない。

『ぢゃあ聞いておいで』

彩と小池くんに背中をおされ

私はC組へと向かった。