やっぱりこういう時にメールを

送ってくれるのは島田先輩。

あまりにも偶然すぎてどこか

監視カメラで見とるんとちゃうか?!

って思うこともある。

→Re/島田先輩
元気にしてるか~?

→Re/莉子
全然元気ですよ!

→Re/島田先輩
嘘つけ~
なんかあったんとちゃうか?

→Re/莉子
本間大丈夫ですよ!
心配しないでください。

島田先輩のあまりにもの優しさに

言葉にならなかった。

でもやっぱり多くの人に迷惑を

かけたくないんだ。

そう思っていたとき携帯の着信音がなった。

メールかなあ、と思い携帯をひらけると

知らない番号からだった。

『はい・・』

『あ、裕也やけど。』

裕也というのは島田先輩の下の名前。

『どうしたんですか?
 私元気ですよ?』

『お前、今好きな人おるん?』

『さあ~どうでしょうね。笑』
 

そういいながらも今は平然を、装うふりで

精一杯だった。

『やっぱり俺、お前のこと好きやわ。
 メールとかして俺がどんなやつか
 わかってきたやろ?

 付き合って欲しい。』

もちろん嬉しかった。

嬉しかったけど今の私には、

牧しか見えていない。

答えは決まっていた。

『ごめんなさい。』

今思えばこの時素直に島田先輩の

気持ちを受け止めておけば、

よかったのかな、とも思った。

でもね。私の考えでは

100%好きじゃない人と

付き合うんだったら、

大好きな人を片思いする方が

幸せだと。

そう思ってたんだ。