ベンチに腰を下ろして離れた手のひら。

ギュッと握りしめていたら汗がじんわりと滲んでる。



先輩は、本当にあたしの事を好きになってくれているのか？

先輩に告白されても。こうして先輩と２人きりで公園にいても


その思いは消える事なく、あたしの心をざわつかせる。


「先輩…」


少し緊張しながら聞いてみることにした。


「どうして…あたしの事を好きになってくれたんですか？」


正直。この事を聞くことが怖かった。
先輩は、あたしの瞳をジッと見つめた。
その瞳に、吸い込まれそうになるぐらい心はもう先輩のことでいっぱいなんだ。

先輩を好きだという思いは変わらない。

というより、先輩とこうして一緒に帰るようになって。

先輩の優しさを知って。

自分では抱えきれないぐらい先輩が大好きで。


どうしていいか分からなくて…。


好きで…どうにかなりそうだよ。