一緒に校門を出て、生徒達の注目を浴びながら帰るこの状況に少し戸惑いながら

「きょうさ、授業中に居眠りしちゃってさ。先生から叱られてまいったよ」

なんて笑って話す先輩の隣には、ドキドキしながら笑っている自分がいて。


ヤッパリ…現実なんだと。先輩の手とあたしの手。触れそうで触れない距離に顔を赤くしたりして…。

小さな幸せの積み重ねに喜びを感じながら


心のどこかでは、先輩がまだ本当は優花先輩の事を好きなんじゃないかって…。

そう思うと…なんだか心からこの状況を喜べないあたしもいたんだ…。


先輩と一緒に帰るようになって、何度も先輩と一緒にいる時に

「2人は付き合っているの!?」

って聞かれて…。先輩は、そうだよって。ハッキリ言ってくれた。

それでいいじゃないって想うのに…。

あたしは、どうしてこんなに不安なんだろう…。