そう思ったあたしは、涙をこらえて先輩を見つめた。


先輩の瞳も、まっすぐあたしの瞳を見つめている。


きっと、ここに先輩があたしを連れてきたのは、あたしにこれ以上付きまとうなと言う為だ。


きっと、俺の事をいい加減諦めてくれと言うつもりだ。


そう思った。きっとあたしの存在は、先輩にとって迷惑な存在。

なら、もうこれ以上先輩に嫌われないうちに自分からこの恋にサヨナラしよう。

あたしは、大きく深呼吸した。そして、最後ぐらいは、最高の笑顔でサヨナラしたい。


だから、泣かないように、手をギュッときつく握りしめた。