あたし達の様子を見て、永井くんは「じゃあな」と教室を出ていった。


その姿を見送ったあたし達。あたしは、美空に、屋上での先輩との出来事を一気に話した。


美空は、驚いた表情で口を大きく開けて聞いていた。


そして、あたしが話し終わると


「ヒカリ…。大丈夫？」


と、ひとこと言った。


美空の言葉に「大丈夫じゃないよ…」と呟いた。


だけど、美空に話した事で、さっきよりは少し気持ちが楽になった気がした。

それに、あれだけ泣いたんだ。今は、涙も不思議と出てこない。


心も…落ち着き始めていた。